「ディスプレイまで承知をしていない」

茂木外相は、首相のG7首脳オンライン会議欠席について、どう説明したのか。同委では「時間が決まる前後の当日、外務省は今回の会議の性格からしても、外務審議官が出ることが適切であろうと官邸に伝え、そういう判断をされたんだろうと思う」と語った。「会議が30分と短く、(発言が)数分、1回切りになる」とも付け加えた。

G7首脳会議が21時30分に開始というのは何時ごろ決まったのか。辻元氏が開始時間を伝えるロイター報道(2日17時59分配信)を基に、4時間前には会議の時間が決まっていたのではないかと指摘したのに対し、茂木氏は「そういう事実はない」と否定しただけで、開始時間の調整過程を含めて語らなかった。

茂木氏はG7首脳会議の時間帯に衆院議員宿舎にいた。代理出席しなかった理由を問われ、「(首脳会議の)実務調整は経済担当の外務審議官が担うもので、首脳トラックと外相トラックはプロセスが異なる」と不可解な論理を展開し、欠席を正当化しようとした。辻元氏に「首脳の間で突発的な議論があった際、審議官が各国の首脳と対等に反論や意見を言えるはずがない。外相ならそれができるはずだ」と突っ込まれ、反論できなかった。

G7オンライン会議に臨む議長国フランスのマクロン大統領
G7オンライン会議に臨む議長国フランスのマクロン大統領(マクロン大統領の公式Xより)

外務審議官が代理出席するなら、首相公邸でディスプレイなどを対応する必要がないはずだが、この点をただされた茂木氏が「官邸のディスプレイの問題まで、私は承知をしていない」と不機嫌そうに応じる場面もあった。

辻元氏は「首相と茂木外相の答弁に矛盾がある。どちらが真実なのか」と疑問を投げたが、答えは自ずと明らかだ。首相が内部調整を経ないまま、その場しのぎで答弁している疑いも出てこよう。

「G7は今後数週間以内に会合を開く」

首相や茂木氏の説明を辿っても、首相欠席という判断の主体が見えてこない。政府筋の話と照らし合わせれば、責任逃れのオンパレードだ。首相も茂木氏も日本外交の失敗を認識できないまま、保身に走っている。このままでは何の教訓も得られまい。

そもそも今回のG7首脳オンライン会議は、何が議論されたのか。

外務省によると、中東の紛争やウクライナでの戦争によって生じているエネルギー安全保障上の課題について話し合われた。国際エネルギー機関(IEA)を通じた総計1億バレル規模の石油備蓄の協調放出を実施することなどを盛り込んだ首脳声明が発出されている。

遠藤外務審議官は、高市首相のステートメントを代読した。3月に石油備蓄の放出を決定し、IEAによる総計4億バレル超の協調放出にも貢献したと説明したうえ、自由で透明なエネルギー貿易、生産国と消費国の連携強化を重視するなどと表明した。