自分より運がいい人に、あえて流されてみる
以前、当社の上場記念式典の時に、HIS創業者の澤田秀雄さんから「嶋津さん、とにかく運のいい人とつき合いなさい」というアドバイスをいただいたことがありました。その時はあまりピンとこなかったのですが、今はこのアドバイスの意味がよくわかります。
目標を達成するには、自分の頑張りもさることながら、運に左右されるのもまた事実です。私はいろいろな経験を積んで、「運のいい人とつき合うと、その人の運を少しだけ分けてもらうことができるんだ」と実感できるようになりました。
「運なんて偶然なんだから、自分ではどうにもできない」と思う人もいるでしょうが、私は自分の運は変えられると考えています。
いつも目標を達成できない人は、運を変えてみるのも1つの手です。
では、どうすれば運がよくなるのでしょうか?
運をよくする方法の1つは「あえて人に流されてみる」ということです。「流される」というとネガティブなイメージがありますが、あえて相手に判断をゆだねるという意味で使っています。
ただし、大切な条件があります。流されるのは、自分より運がいい人、自分より優れている人に限るという点です。
私は、グルメな友人と食事をする時には、店も食事のメニューも全部相手に選んでもらうようにしています。私自身はグルメではないので、選ぶのが面倒という事情もありますが、結局いつも同じようなものばかり選んでしまうのはつまらないと感じるからです。
その点、相手に選んでもらえば、自分1人では絶対に行かない店につれていってもらえて、自分では選ばないような料理を食べられます。何でも自分で選んでしまうと、このような経験ができません。あえて流されてみることで、新しい世界に触れられるのです。
「蚊と献血の法則」で運をつかむ
自分より優秀な人、運がいい人に流されて運をつかむコツを、私は「蚊と献血の法則」と呼んでいます。優秀な人や運がいい人とつき合い、蚊が血を吸うように「優秀」なところや「運」を少しだけもらいます。
自分が運をもらったら、今度は「献血」のように、もらったものをたくさんの人に分けます。こうすることで「運」が循環し、皆がハッピーになれる法則です。
他力本願のように感じるかもしれませんが、優秀な人や運がいい人には、自分がそれなりの努力をして成果を出していないと認めてもらえません。運は無条件でおすそわけしてもらえるものではないので、自分が相手に信頼してもらえることが大前提です。
そのためには、相手の懐に飛び込む勇気も必要です。
もう1つ、運をつかんで目標を達成するコツをご紹介します。それは「手放す勇気を持つ」ということです。
一度、成功体験を味わうと、それに固執してしまうのはよくある話です。「オレが若かったころは〜」と武勇伝を部下に聞かせる上司は、その最たる例です。成功体験を自分で上書きし続ける人こそ、目標を実現できます。

