千代の結婚離婚を見守り、60代で死去

リュウの享年は68前後。次男と三男には先立たれ、千代の3回目の結婚と離婚(作家・尾崎士郎と)、東郷青児との事実婚と破局、4回目の結婚(作家・編集者の北原武夫と)という波乱の日々を見守り、時には東郷や北原の浮気に悩む千代の苦悩を打ち明けられたりしたのではないだろうか。

千代の代表作『おはん』のヒロインはリュウがモデルともいわれ、50年にも及ぶ継母と義理の娘の関係は、文学作品にも昇華された。貧しくとも決して娘の人生を縛らなかったこの継母こそが、作家・宇野千代を大成させたのだ。そこには血のつながった母子でもなかなか結べない強い絆があったことは、間違いない。

【図表2】宇野千代の結婚・離婚歴
※『宇野千代 恋を糧に生きた、その幸福な人生』(角川文庫)の巻末年表より編集部作成、年齢はその年の元旦で1歳年を取ったとする「数え」で換算

【参考文献】『別冊太陽 宇野千代 そして、生きて行く私』(平凡社)

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