デジ庁も被害、24.6万件の個人情報が…
同庁が運用する政府クラウド「GSS」への不正アクセスで、政府職員ら約24.6万件の個人情報が外部に漏れた可能性があるというのです。ネットワーク接続機器の脆弱性を突かれての事案でした。
しかもその時系列が大きな問題です。異常なアクセスを検知したのが6月25日。侵入と判明したのが7月9日。そして公表されたのは9月11日。
検知から侵入判明までが約半月、さらにそこから公表まで、2カ月超なのです。ずいぶんとノンビリした対応ではないでしょうか。
デジタル庁までもがこうした状況に陥っているとなると、やはり懸念されるのは「マイナ保険証」の安全性です。
もし万が一、マイナポータルやマイナ保険証がらみの情報、すなわち個人の医療情報が漏洩した場合、国は責任を取ってくれるのでしょうか。
マイナ保険証を登録してしまった人は、あらためてマイナポータルの利用規約をしっかり読み込んでおく必要がありそうです。
賠償は「通常かつ直接の範囲内に限り」
かつての規約には、限定なしに「デジタル庁は一切の責任を負わない」とありました。これには当然ながら「無責任だ」との批判が噴出、2023年1月に改定となった経緯があります。
現在の文言は「デジタル庁の故意又は重過失によるものである場合を除き、デジタル庁は責任を負わない」となっています。賠償が認められた場合も「通常かつ直接の範囲内の損害に限り」ということです。これでは、不安しかありません。
なりすましや詐欺という二次被害が発生しても、それを「間接損害」と言えるのでしょうか。2024年には弁護士団体が「この免責条項は消費者契約法に抵触し無効だ」とデジタル庁に申し入れています。
一方、厚生労働省は顔認証付きカードリーダーについて「簡易的な機能のため、写真や免許証、スマートフォンなどによるなりすましを完全に防止できない場合があります」と自ら認めています。
じっさい、生成AIで顔認証をすり抜けて他人名義の口座を開設したとして、県警が容疑者を逮捕した事件も今年発生しています。
さて、デジタル大臣は「自分の情報は自分で守る意識を持って」と言いました。こうして見ていくと、最強の防御は、自分の情報を預けないことに尽きます。つまりマイナ保険証にかんして言えば、「作らない」「作ってしまった人は登録を解除する」が、最強の防御ということになります。
ただそのまえに、マイナ保険証を作ることによるメリットも考慮しておく必要があります。
そのメリットの方が個人情報漏洩による被害を上回ると思える人は、マイナ保険証を活用すればいいでしょう。
