マイホームをできるだけ安く購入するにはどうすればいいか。GeminiとChatGPTを活用して総額620万円削減したという会社員の横山祐太さんは「近隣の過去3年間の成約価格を調べたうえで、具体的な希望金額を指定して交渉した。その調査も交渉メールの作成もすべてAIがやってくれた」という――。

※本稿は、横山祐太『AIを使って首都圏に「中古マイホーム」を買ったら620万円も安くなりました』(鉄人社)の一部を再編集したものです。

パソコンでAIにプロンプト入力
写真=iStock.com/Tero Vesalainen
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売り出し価格ではなく「成約価格」を調査

私はまず、ジェミニに徹底的なリサーチを命じた。

〈横浜市○○区、築22年、土地13坪。○○線、○○駅から徒歩10分。この条件における過去3年間の「成約価格(売り出し価格ではなく、実際に売買が成立した価格)」の事例を探して。また、屋根の「スレート剥離」と外壁塗装にかかる修繕費の相場も調べてくれ〉

ジェミニが持ってきたデータは明白だった。

〈・近隣の成約坪単価:○○万円→土地値だけで約2300万円の価値。
・建物の価値:法定耐用年数(木造住宅の場合22年)をすでに超過。ほぼ価値なし。
・修繕リスク:屋根と外壁で最低270万円。〉

売主が納得せざるを得ない値引きの論理

次に、このデータをチャッピーに渡し、論理を構築させる。

〈現状の2780万円から、リフォーム費用(270万円)と、相場との乖離(30万円)を差し引いた「2480万円」を指し値(購入希望価格)としたい。売主が「それなら売りたくない」と怒るのではなく、「痛いところを突かれた、確かにその通りだ」と納得せざるを得ないロジックを組み立ててくれ〉

指値とは、具体的な希望金額を指定して交渉することだ。「安くして」と頼むのではなく「この価格なら買う」と宣言するのがコツである。

チャッピーの回答は、冷酷かつ完璧だった。

〈ポイントは“減点法”です。「安くして」と頼むのではなく、「修繕リスクを我々が引き受ける代わりの対価」として提示するのです。〉

【図表1】「指値2480万円」はこう組み立てた

いよいよ、メールの執筆だ。私は震える手で、以下のプロンプトを打ち込んだ。これはもっとも価値のあるプロンプトのひとつだと自負している。