現在の数字を見て「未来」を想像する
たとえば、今期売上・利益が20%成長しているから、来期も売上・利益が20%成長するだろうという単純なものではありません。その企業を取り巻く状況、環境が変わったら数字は大きく変化します。
したがって、現状を踏まえ「売上高はどうなるのかな」「店舗数はどのように増えていくのかな」「販管費はどう変化するのかな」と想像力を発揮して、自分で数字を組み立てていく必要があります。
IR資料・決算短信に載せられているデータやIRセミナーでのプレゼンや質疑応答でのやりとりが、その数字の精度を高めることがあります。だからこそ、一次情報が重要なのです。
一次情報の重要性への納得をさらに深めていただくために、私自身のお恥ずかしい過去をお話しします。
損失ばかり増え、焦っていた最初の10年
実は、株式投資を始めて最初の約10年、IR資料をチェックする「下ごしらえ」は完全にゼロでした。その報いでしょう、自分の株式投資の成果は全くふるわず、損失だけが膨らんでいました。まさしく東証入金投資法です(入金するだけで戻ってこない)。
私が主催しているKabu Berryは当初、個人投資家交流会、株オフがメインでした。ありがたいことに、たくさんの凄腕投資家が名古屋に来てご参加くださいました(現在では、各地にたくさんの株オフがある環境も個人投資家にとってもより良い環境になってきていると感じています)。
Kabu Berryで凄腕投資家の話を聞けば聞くほど、私は自然と焦るようになりました。しかし、何をやったらいいのか、確たる答えは持っていなかったのです。参加者のお勧め銘柄を買うとか、雑誌には載っていない裏技は無いのかなんてことを考えていました。
そんな頃です。投資家人生で最初の大失敗を経験しました。
大損…全力買いの銘柄が10分の1に
2005年末に「PERが低い証券会社」という投資アイデアが思い浮かびました。そのアイデアの源はよく覚えていません。
大きな特別利益が低PERに見せていることを深く考えずに、その背景を確認することもなく、スクリーニング結果を頼りに、SBIホールディングスを1株76000円(その後の株式分割を考慮すると、現在3800円に相当します)で全力買いしました。
その後ホリエモンショック等もあり株価が下落を続けていたのですが、決算発表会での経営者・北尾氏の会見を見た私は「カリスマ経営者の北尾さんが何とかしてくれる」という根拠のない期待を抱き、3年保有を続けた結果、株価は10分の1になりました。

