健康食品メーカー・わかさ生活の創業者、⻆谷建耀知さんは、日本でブルーベリーが今より知られていなかった2000年頃、懸命に売り込んでも興味を持ってもらえなかったという。そんな商品をどうやって広めたのか。⻆谷さんの著書『「変わりたい」けど、「変われない自分」から抜け出すための行動の仕組み化』(アスコム)から、当時のエピソードを紹介する――。
ブルーベリー
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もはや機能の差では選ばれない

商品の説明をする時、多くの人はbefore → afterで考えます。この商品を使う前はこうで、使った後はこうなりました。確かに、これはわかりやすい説明です。

実際、私もビジネスをする中で何度も使ってきました。しかし、私はそれだけでは人の心は動きにくくなっていると感じています。その理由は単純です。世の中の商品やサービスの機能の差が小さくなってきているからです。

昔は性能が違いました、品質が違いました、便利さが違いました。そのため「こんなに良くなります」という説明で十分に伝わったのです。

ところが今は違います。どの商品も一定以上の品質があり、どの会社も努力しています。そのため、before → afterだけでは差が見えなくなってしまったのです。

例えば健康食品で考えてみましょう。摂取した結果、元気になりました。体調が良くなりました。健康診断の数字が改善しました。もちろん、それは大切なことです。

しかし人が本当に求めているのは、その先にあるものではないでしょうか。

元気になって何をしたいのか。体調が良くなったら誰に会いたいのか。健康になったらどんな人生を送りたいのか。そこに人の感情があります。

人は商品ではなく「未来」を買う

私はビジネスをする中で、商品そのものではなく、その先の人生を見ることを大切にしてきました。なぜなら、人は商品を買うのではなく、自分の未来を買っているからです。

英語が話せるようになりたい人は、英語を話せるという特技そのものが欲しいわけではありません。海外で活躍したいのかもしれません。外国の人と自由に話したいのかもしれません。自分の可能性を広げたいのかもしれません。

ダイエットしたい人も同じです。体重を減らしたいわけではないかもしれません。自信を取り戻したいのかもしれません。好きな服を着たいのかもしれません。久しぶりに会う友人を驚かせたいのかもしれません。

数字の変化の先には、必ず感情があります。そして人は、その感情に動かされるのです。

これからの時代は、before → afterだけでは足りません。その先にある人生を加えて見ることです。つまり、before → after → lifeまで見ていく必要があると感じています。

人生の中で、人はどんな気持ちになるのか。どんな喜びを感じるのか。どんな未来を思い描くのか。

人は商品やサービスの機能だけでは動きません。「その先にどんな人生が待っているのか」そして、「その人生を生きた時、自分はどんな気持ちになるのか」そこに心を動かされるのです。

だからこそ私は、商品を見る時も、人を見る時も、その先の人生を考えるようにしています。

その商品は、お客さんのどんな人生につながるのだろう。そのサービスは、お客さんのどんな喜びを生み出すのだろう。

そういった問いを持つことが、人の心を動かすものを生みだすための第一歩なのです。