月額5000円で最大5万円分のサービス

最も軽い要支援1は、「自立に近いが、少し支えが必要」という位置づけです。この要支援1の段階であっても、週2回はヘルパーさんが来てくれて、掃除、洗濯、買い物などをお願いすることが可能なのです。

介護予防通所介護(デイサービス)の利用や、福祉用具レンタル(手すり、歩行器、杖など)もできます。

サービス上限があるのですが、要支援1の場合は月額5万320円。原則は1~3割負担(所得に応じて変動)なので、「月額5000円で最大5万円分のサービスを享受できる」というわけです。要件を満たすのであれば、この制度を使わない手はありません。

市役所や区役所に行けば、介護サービスについてわかりやすくまとめられたパンフレットを入手できます。インターネットで検索してみるのもいいですね。

介護保険料は40歳以上ならば収入から天引きされ、65歳以上になると、基本は年金から天引きされています。つまり、あなたが長年払い続けてきた保険なのですから、「機会があれば遠慮なく活用しよう」という気持ちでいれば良いのです。

送迎する介護者
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孤独という立場・状況を上手に活用する

「孤独」は主観的なものです。

あなたが「孤独で寂しい」と思えば寂しいものですし、「孤独だからこそ自由で楽しい」と思えば自由で楽しいものなのです。

誰かに縛られる人生、誰かに支配される人生では、自由で楽しいとは思えませんよね?

孤独という立場・状況を上手に活用することで、あなたの今後の人生の幸福度を高めることが可能なのです。

私がこれまでに多くの高齢者と長く接してきて思うのは、「人に迷惑をかけてはいけない」という強い意識です。戦前の日本からの道徳観にいまだに引きずられているなと感じます。

仕事柄、患者さんにデイサービスやヘルパーさんの利用をすすめることもあります。けれども「それは申し訳ない」と拒否されることが多いです。

また、必要に応じて、生活保護の受給や介護保険の利用をすすめることがあります。この場合も「お上の厄介になっては申し訳ない」「世間に迷惑をかけてはいけない」などと言うのです。周囲の人に頼らず、公的サービスを活用せず、さらに無理を重ねてつぶれていくような事態を私はたくさん見てきました。

でも、いいじゃないですか、今まで頑張ってきたのですから。人の世話にはならない、迷惑をかけない――誰1人として、そんな生き方はできません。生きていれば、何かしら人のお世話になり、人に迷惑をかけて生きています。

私はよく、

「生きているということは誰かに貸しをつくること。老いていくことは誰かにその貸しを返してもらうことですよ」

と高齢者の方々にお伝えしています。これまで我慢して社会のために働いてきたのですから、気兼ねせずに借りを返してもらえば良いのです。