老後の人生設計に欠かせない介護保険制度

ひとりで生きていくとなった際に気になることの1つが「介護」の問題です。「将来、介護が必要な状態になったら……」と不安に感じつつ、「誰かに頼らず自分で何とかしよう」と頑張ろうとしてしまう人が多いのです。

「人と関わるのが嫌だ」「面倒に感じてしまう」という思いも相まって、さらに孤軍奮闘してしまうのです。私はこれまでに「よくもそこまで頑張りましたね」という高齢者をたくさん見てきました。

ただ、その一方で、「多くの人が介護保険制度の存在や、その中身について知らないのだな」とも感じています。これは非常にもったいないことだと思います。

なぜなら、介護保険制度は、老後の人生設計を立てる上で欠かせない心強い味方だからです。

介護保険
写真=iStock.com/BBuilder
※写真はイメージです

では、どんな制度なのでしょうか?

ここでは概要にのみ触れますが、「そのような制度があるのなら、介護が必要になったらどんどん活用しよう」と思ってもらえたら嬉しいです。国がサポートしてくれると思えるだけで、だいぶ気が楽になりますから。

そのためにも、積極的に情報を集めて、サービス内容を知っておきましょう。

原則は1割負担で

介護保険制度とは、「高齢者の介護を家族だけに任せず、社会全体で支えること」を目的とした公的保険制度で、平成12(2000)年に始まりました。

原則として40歳以上の国民全員が保険料を支払い、65歳以降、原因を問わず、要介護・要支援状態になった場合に給付やサービスを受けられる制度です。

給付やサービスを受けられるかどうかの認定は市区町村が行い、要支援1~2、要介護1~5の7段階があります。

サービス内容は大きく3つに分かれています。

①居宅サービス……訪問介護(ホームヘルパー)、訪問看護、デイサービス(通所介護)、福祉用具レンタル(車いす・介護ベッドなど)
②施設サービス……特別養護老人ホーム(特養)、介護老人保健施設(老健)、介護医療院
③地域密着型サービス……小規模多機能型居宅介護、認知症グループホーム

所得に応じて2割~3割負担になる場合がありますが、原則は1割負担で済みます〈※施設利用時の介護費用+食費・居住費(滞在費)については、原則自己負担となっています〉。