根性論では続かないデータから見えた「人間の本質」
200万ダウンロードを誇る人気スマホアプリ「継続する技術」は、目標の習慣化を支援する“三日坊主克服アプリ”だ。開発者の戸田大介氏による同名の本書は、習慣化の原則をストーリー形式で解説している。同様のテーマを扱う本は多いが、本書の特徴はアプリの開発・運用を通して得た膨大なデータから導き出した知見がふんだんに盛り込まれている点にある。
bondavi代表。広告代理店でデータアナリストとして勤務したのち起業。データ解析をもとに人間心理を分析し、人の前向きな行動を引き出すアプリの開発を手がける。「先延ばし」をテーマにした2冊目の著書を準備中。
「アプリのユーザーにインタビューをするなかで、立場や背景の異なる人も行動原理は似通っていることがわかりました。習慣化はみな同じところでつまずくので、それを客観的にデータで説明し、『人間のメカニズム』を理解できれば、習慣継続の可能性を高められると考えたのです」
本書では、習慣3原則として「すごく目標を下げる」「動けるときに思い出す」「例外を設けない」を掲げ、5分でできる目標を設定することを推奨する。簡単すぎると感じるかもしれないが、戸田氏は「その5分程度も継続できないのが人間の性。これはデータが証明しており、志の高さは関係ない」と指摘する。
ユーモアたっぷりの物語として展開されていることも本書の特徴だ。アプリのユーザー層の多くを占める若い世代を意識しての戦略だという。
「正論だけでは動かないのが人間。エンタメを楽しんでいたら、習慣化のコツを学んでいた、というような本にしたかったんです」
根性論に頼らず、強制力を使わずに動ける方法を探る本書の視点は、マネジメントにも応用できるという。
「部下に嫌々仕事をさせていても効率は上がらないし、強制すると人は離れていく時代です。しかし人間の性質を理解すれば、上司も部下も苦しい思いをせずに成果を出せるようになると確信しています」
新生活を前に「ラクに続けよう」と語りかける本だ。
※本稿は、雑誌『プレジデント』(2025年4月4日号)の一部を再編集したものです。
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