「日常の小さな違和感を大切にしてみましょう。それが新たな発見につながり、結果的に、人生や社会を変えるきっかけになるかもしれません」

そう語るのは、本書を上梓した明治大学教授の宮下芳明氏だ。2023年には、電気味覚の研究でイグ・ノーベル賞(栄養学)を受賞した。その成果はキリンホールディングスとの共同研究に生かされ「エレキソルト スプーン」が発売された。減塩食品の塩味とうまみを増強してくれる食器として注目されている。

宮下 芳明
宮下 芳明●明治大学総合数理学部教授。主な研究分野はヒューマンコンピュータインタラクション、味覚メディア。2023年にイグ・ノーベル賞(栄養学)を受賞。24年には、キリンホールディングスとの共同研究で「エレキソルト スプーン」を発売。

本書の「フロンティア」という言葉は、未知の領域へ踏み込むことを意味する。宮下氏は、日常の小さな気づきから新たな可能性を探る手法を「フロンティア思考」と呼んでいる。問題解決能力だけでなく、問題を発見する能力こそが重要というわけだ。「エレキソルト スプーン」の開発にもフロンティア思考が生かされている。

(インタビュー・文=向山 勇 撮影=小西範和)
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