「海外でどれくらい値段がつくか」が判断基準
ハリウッド超大作と比較すると、異常に安いことになります。しかも、その日本アニメがプラットフォーム上でちゃんと回って(再生されて)くれることが、過去のデータからわかっています。だとすれば、「自社オリジナル大作映画」よりも「日本アニメをたくさん仕入れて並べる」ほうが、はるかにローリスクでハイリターンになります。
ローリスクで、一定以上の再生が期待でき、継続視聴も強く、世界展開もしやすいため、海外プラットフォームは日本アニメを仕入れ続けるのです。ですので、現在の日本アニメブームは、単純な日本文化人気だけが原因ではないといえます。コストパフォーマンスが非常に優秀な世界向けコンテンツとして、日本アニメは評価され続けているのです。
しかし、日本のラブコメ、特に新規の作品は少し事情が違います。もちろん海外にも熱狂的なファンはいますし、SNSでバズることもありますが、配信権としての「値段」はつきにくい傾向にあります。
ラブコメは、好きな人には深く刺さりますが、世界規模で大量再生されるかは別問題だと認識されています。だからアニメプロデューサーたちは、企画段階から「この作品は海外でどれくらい値段がつくか」を判断基準にして、どのジャンルなら企画が通りやすいのか、どの設定なら海外配信で強いのかを常に意識しながらアニメ化を考えているのです。
それが良い悪いではなく、現在のアニメ業界が、世界配信ビジネスのうえで動いているという事実があります。アニメは、日本国内だけの人気ではなく、「世界でどれだけ再生されるか」を前提に企画される時代なのです。
●わかりやすい快感を与えられるアニメが求められている


