なぜ、仕事の成否は「聞く」で決まるのか
新入社員であっても、経験を積んだビジネスパーソンであっても、仕事は必ず誰かからの依頼や指示によって始まります。つまり、仕事のスタート地点は常に「聞く」なのです。
では、「聞くことのゴール」とは何でしょうか。
それは、作業指示を聞いたその瞬間から、迷わず作業に取りかかれる状態になることです。
聞き終わった後に、「ええと、何からやればいいんだっけ」と立ち止まってしまうようでは、聞けているとは言えません。
「聞く」というと、「相手の話を最後まで聞くこと」や「理解すること」だと考えがちです。しかし、ビジネスにおいてはそれだけでは不十分です。
聞くことのゴールは理解ではなく、アクションです。
聞いた瞬間から、自分が何をすればいいのかがわかり、作業に着手できる。この状態をつくることが、「聞く」という基本動作における最大の目的です。
上司の指示を聞き取れなかったら?
作業指示を受ける際に、指示内容のすべてをその場で聞き取れるとは限りません。
うまく聞き取れなかった不明点を解消する方法は、大きく3つあります。
1 自分で調べる
2 その場で質問する
3 後で聞く
その場で質問できるなら、それに越したことはないのですが、いつでもそうできるとは限りません。したがって、作業指示を受けた後に、「これは自分で調べられるか」「これは確認が必要か」指示内容を切り分ける必要があります。
すぐに聞かなくても作業を進められそうなことについては、まず自分で調べる。過去の資料や事例を見て当たりをつけ、確認が必要なところだけを質問する、ということです。
これにより、滞ることなく作業を進めることができ、相手の時間もムダにしません。
ここで一つ、強調しておきたいことがあります。それは、「思いついたまま手を動かす」のはよくない、ということです。
進められるところは進めてかまいません。しかし、上司に確認しないといけないポイントがどこかを特定し、そこは確認が取れるまで進めないようにします。
この線引きができるかどうかが、仕事の質を大きく左右するのです。
「わかりません」と聞くな! と言われたら
作業指示を受けると、わからないことは必ず出てきます。「さっさと手を動かせ」と言われても、わからないものはわかりません。このこと自体に問題があるわけではありません。
問題になるのは、わからないことの伝え方です。
私自身、新入社員だった頃に、当時の上司からこんなことを言われました。
「これからは自分の辞書から、『わかりません』『知りません』『できません』という言葉を消すように」
正直、「怖い会社に来たな」と思いました。

