憲法には天皇の国事行為は内閣の助言と承認が必要で、責任も内閣にあるとされています。帝王学教育や広報体制は狭い意味の国事行為ではありませんが、象徴天皇制が国民の総意を失えば国事行為どころではなくなってしまいます。内閣は皇族数と皇位継承だけでなく、教育と広報の抜本的強化を進めていただきたいと思います。
例えばですが、国際的な社交スキルに馴染まないし、世評からも守られていない方が即位して、アメリカの大統領や中国の国家主席との皇室外交を行う事態というのは、想像もしたくないという方は多いのではないかと思います。この点に関しては、一部の保守派の中には天皇は存在して宮中祭祀を継続していればよく、戦後の象徴天皇制のように積極的に慰霊や慰問の行脚をするとか、首脳外交を支える行動は必要ないという考えがあるようです。
仮にそうであれば、今度は内閣総理大臣が国を代表して文化と教養、そして威厳を感じさせるスキル、災害被災地や福祉施設を慰問しても売名行為と取られない品格など、従来は天皇陛下をはじめとした皇族に丸投げしていたタスクを背負わねばなりません。現在の政治情勢では、そのような人物が総理大臣に選任される可能性は極めて低く、選任後にスキルを学ぶ仕組みもないと思います。
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当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら
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