「AIは80点の素材を生み出す存在」

続いて、4位以下から、注目の書籍をご紹介します。

佐藤勝彦『AIアウトプット超大全』(SBクリエイティブ)
佐藤勝彦『AIアウトプット超大全』(SBクリエイティブ)

第4位にランクインしたのは『AIアウトプット超大全』でした。

本書が他のAI活用本と一線を画すのは、「AIで100点のアウトプットをつくること」を目的としていない点です。「AIは80点の素材を生み出す存在であり、人間が感情や現場の一次情報、こだわりを掛け合わせて120点へ引き上げる」という考え方を軸に、AIとの向き合い方を解説しています。

本書の核となるのは、「超具体化→超抽象化→超構造化」の3ステップ。「AIの回答をそのまま使って『薄っぺらい』と言われる」「平均的な情報ばかりに注目して『隠れた本音』を見落としてしまう」「自分の『こだわり』や『直感』を言語化できない」といった、AI活用で直面しやすい30の課題を、この3ステップで解決へと導きます。

さらに、6人のビジネスエリートへのインタビューが収録されているのも、本書ならではの魅力。AI時代に求められる仕事の本質が多角的に語られ、それぞれのメソッドへと落とし込まれています。

AIを使いこなすテクニックだけでなく、「AI時代に人間だからこそ発揮できる価値とは何か」を考えるきっかけを与えてくれる良書です。

「やらないこと」を決める方法

第5位にランクインしたのは、『やらないことを決める技術』でした。

大平信孝『やらないことを決める技術』(ソシム)
大平信孝『やらないことを決める技術』(ソシム)

仕事をひとつ片づけたと思ったら、すぐに次の仕事のことで頭がいっぱいになってイライラ――。そんな毎日を送っている人に読んでほしい一冊です。

本書でまず注目したいのが、「未完了感」というキーワード。未完了感とは、「仕事の未完了の蓄積により、ストレスや疲労がたまること」を指します。未完了感が強まると、「優先順位がつけられなくなる」「自己効力感が下がる」といった悪循環が生まれます。

そこで著者が勧めるのが、「やらないこと」を決めることです。「やらないこと」を明確にすると、「本当に重要な仕事に集中できる」「『こうしたい!』『こうなりたい!』という気持ちが湧いてくる」という2つの変化が起こるといいます。

とはいえ、多忙が当たり前の現代では、「やらないこと」を決めるのは簡単ではありません。そこで本書では、まず「自分ではやめたいのに、ついとってしまっている行動」を紙に書き出し、その中からひとつ選んで、「なぜやめたいのか」「本当はどうしたいのか」「代わりにどんな行動を取るか」を問いかける方法が紹介されています。

仕事やプライベートに追われる毎日を見直し、自分が本当に大切にしたいことへ時間を使いたい人が読めば、きっと多くの気づきが得られるでしょう。