「日本最北端→最南端」の旅も可能

近年では鉄道系YouTuberの台頭により、青春18きっぷを活用したチャレンジ動画なども多くみられるようになり、中には100万再生を超えている動画もある。制度変更前の青春18きっぷを使い、日本最北端の稚内駅(北海道)から日本最南端の西大山駅(鹿児島県)まで、5日間をかけて移動する動画などはその一例だ。

制度改正前の青春18きっぷ。任意の5日間に乗車できた
筆者撮影
制度改正前の青春18きっぷ。任意の5日間に乗車できた

こうしたYouTuberの影響により、青春18きっぷに興味を持ち、鉄道旅行の沼に引きずり込まれていった方も少なくないだろう。

また、全国のJR線が乗り放題になるきっぷが手ごろな価格で手に入るコストパフォーマンスの高さや、「任意の5日間」でも「最大5人」でも使える自由度の高さは、鉄道旅行初心者や移動費を安く済ませたい旅行好きにもウケていた。関連書籍も多く発売されていたことから、鉄道旅行の登竜門的な存在となっていた側面もあったと筆者は認識している。

「青春18きっぷ」「青春18きっぷ北海道新幹線オプション券」の発売について

突然の改悪、理由は「自動改札機」

しかし、2024年10月24日、青春18きっぷ愛好家の間に衝撃が走る。突如としてこの年の冬季分から利用条件が大きく変更されることがJR各社から発表されたのだ。

これまで、「期間内の任意の5日間」利用できた青春18きっぷは、「連続する5日間または3日間」利用可能なきっぷへとリニューアルされ、従来の販売価格と同じ1万2050円の「連続する5日間用」のきっぷに加え、1万円の「連続する3日間用」のきっぷが新設された。さらに、複数人利用はできなくなった。

この利用条件の変更についてメディアに問われたJR東日本は、「時代や駅の体制などの変化に対応するのが狙いで、自動改札機を通せるようにリニューアルした」と回答。一方で、利用日が「連続」することになったことについては、「自動改札機では利用日の感覚が空くと判定できないため連続するものにする必要があった」「きっぷを分割して利用する人が多く、ニーズに沿えるように5日間用に加えて3日間用も用意した」と説明した。

JR池袋駅
写真=iStock.com/y-studio
※写真はイメージです

しかし、この予想外の変革を巡っては、SNSを中心に利用者からは戸惑いの声が多く上がった。