「手積み手卸し」という悪習も残る
帝国データバンクが2026年4月に約2万3000社に対して行った調査では、こういった取り組みが盛り込まれた法律(物流効率化法)に対して「内容を知っている」と答えた企業は、わずか16.8%しかおらず、「法律の名前も聞いたことがない」と答えた企業が35.9%もいた。
荷待ち・荷役時間等の記録と報告は、物流革新政策における重要施策なのだが、肝心の認知が進んでいないことがうかがえる。
荷待ち時間削減(バース予約受付システムの普及)のように、数年前から啓発を繰り返さないと、現場へは普及していかないのだろう。
同じことは、貨物を手作業によって積み卸す「手積み手卸し」についても言える。
同じメーカーでも、長距離輸送(幹線輸送)についてはパレット輸送(※パレットという用具を用い、フォークリフトで積み卸しすること)に切り替えられているが、近距離輸送については相変わらず手積み手卸しが行われている。
菓子やカップ麺のような、かさばるが単価の安い商品では、「少しでも多くの商品を積みたい」という荷主の意向により、相変わらず手積み手卸しが行われている。
ドライバーにとっては「休憩も仕事」
ビジネス感度の高い読者であればご存じのとおり、例えば日経新聞では物流改善への取り組みが毎週のように報じられている。
だがこういった事例は、大手企業による先駆的な取り組みである。まだまだドライバーにムリとムダ、そして体力や精神的な負担を強いる現場は、たくさん残っているのだ。
Hacobu社のドライバーアンケート調査では、6割が「待機場所を見つけるのが困難」という不満を訴えており、給与や仕事内容、拘束時間などを上回り、ドライバーが感じる不満No.1になった。
一般の方々に知ってほしいのは、ドライバーにとっては休憩も仕事の1つだということだ。
筆頭は「4時間運転したら30分休憩しなければならない」と定められている430(ヨンサンマル)ルール。法令では、他にもさまざまな休憩・休息の義務が設けられている。
また、積込場所や卸場所への到着時刻が指定されている場合には、時間調整のために路上などで待機する必要がある。トイレのためにトラックを駐車しなければならないこともある。

