株価ができるだけ安いときに買うには

「高値で買いたくない」という心理が強すぎると、過去の安値ばかりに執着する「安値覚え」の状態に陥ります。

こうした考え方を続けていると、投資対象が株価が安い銘柄ばかりに偏ってしまい、結果として管理しきれないほどに銘柄数が増えることになります。

自分が優良と判断して保有している銘柄であれば、必要以上に目先の株価を気にするのではなく、過度に割高な状況でなければ、淡々と買い進めることが大切です。

高値で株を購入すると、結果的に「平均取得単価」が上がるため、それを嫌がる人もいるかもしれません。

平均取得単価とは、「株の購入総額」÷「株数」で割り出される指標で、同じ銘柄を買った際の「1株あたりの平均購入金額」のことをいいます。

高値で株を買い続けると、平均取得単価が上がるため、株価が安いときに買ったことで発生した「含み益」が目に見えて減少することになります。

これが株価が高いときに買いづらくなる原因の一つですが、平均取得単価が上がったり、含み益が減ったとしても、必要以上に気にすることはありません。

なぜならば、株を買って、持ち株数を増やし、企業の増配を存分に享受できる状態を作れば、結果的に利回りを上げることになるからです。

「利回りの上昇」を見据える

私の実体験を通して、その具体例を紹介します。

私が配当株投資を始めたのは、2008年のリーマンショックの後ですが、その当時、三菱UFJの株を1株500円以下で購入して、そのまま持ち続けているだけでなく、今でも継続的な買い増しを繰り返しています。

現在の株価は、その頃の約6倍に上昇しています。

青い色の背景に株式市場の上向き矢印グラフが移動する財務チャート
写真=iStock.com/champc
※写真はイメージです

その後も買い増しを続けていることで、平均取得単価はそれなりに上昇していますが、仮に平均取得単価が2000円になったとしても、1株配が96円であれば、取得金額に対する利回りは約5%になるのです。

大事なポイントは、目の前の株価だけで判断したり、平均取得単価が上がることに神経質になるのではなく、増配が期待できる銘柄を買い進めて、その先にある「利回りの上昇」を見据えて考えることです。

きちんと簿価の利回りを把握しておけば、株価が上昇する場面でも、買い増しの判断ができるのです。