京都人が苦しむイケズの自家中毒

だが、京都人のこうした表現はいじわるでないばかりでなく、また、実はそう好き好んで取っている態度でもない。

【図表】京都人は自分たちがもつ「人情」が好きなわけではない
(注)選択肢には上の2つのほかに気候、自然、伝統行事などがあるが省略。京都府内の「市中:は上京区、中京区、下京区、東山区からなりいわゆる洛中に当る。
(資料)NHK放送世論調査所編「日本人の県民性 NHK全国県民意識調査」(1978年調査)

これも少し古い調査だかNHKの県民意識調査の結果によると(図表4)、京都人は自分たちの「歴史や文化財」を好きな人が全国でもトップクラスに多いが、自分たちのもつ「人情」について好きな人は、東京や奈良と並んで最も少ない。京都府内を地域別に集計した結果を見ても、特に洛中と呼ばれる地域の純粋京都人は自分たちの人情を好きだと言った人は0.9%と100人に1人もいない。

好きではないが、京都人の伝統であるし、他から独立した京都社会を成り立たせる重要な生活習慣だから継続しているということなのか。もし、そうであるなら、それ自体がストレスになる可能性がある。結果、「イケズ」が自家中毒を起こし、便秘比率トップにつながっている。そんなふうに考えるのはこじつけが過ぎるだろうか。

便秘比率が最低の都道府県はどこかというと埼玉である。川越を除いて全県的に古い都市が存在せず京都と対極の地域性を持つ埼玉では京都とは正反対に人間関係などのストレスが少ないのであろう。

なお、ここで引いているのは便秘気味かという調査結果であり、病的な便秘が対象となっているわけではない。便秘かどうかの有訴率は厚生労働省の国民生活基礎調査でも調査されているが、こちらは「病気やけがなどで体の具合の悪いところ」の自覚症状を訊いているので便秘気味ぐらいは回答されない。

2022年調査の結果によると、実際、便秘が多くなる65歳以上でも便秘の有訴率は平均7.1%に過ぎず、京都は7.8%、11位と特段に高いわけではない(ちなみに1位は香川の9.3%)。念のため最後に申し添えておく。

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