変動金利「2.5%超え」もあり得る

もちろん、政策金利2%が確定したわけではありません。中東情勢、物価、為替、賃金、景気の状況によって日銀の政策は変わります。

ですが、住宅ローンの利用者としては、「近い将来の政策金利2%」を想定しておく必要があるでしょう。

ちなみに、「政策金利1%」になると、変動金利も上昇し、1.20%~1.60%前後になることが想定されます。

さらに「政策金利2%」になると、想定される変動金利は2.20%~2.60%前後となります(図表1参照)。

【図表】政策金利1%と2%で想定される変動金利の水準(新規借入)
筆者作成

今の金利を見て、「まだまだ変動金利は安い」と考えるのは危険です。変動金利にはまだまだ上がる余地が残っているからです。

変動金利とフラット35で比較してみると…

現在の住宅ローン金利を見ると、フラット35などの固定金利よりも変動金利のほうがかなり安くなっています。

変動金利は低いものだと1%前後ですが、フラット35の金利は6月の時点で3.21%前後まで上がっており、その差は2%以上もあります。

これを見て、「住宅ローンは変動金利の方が明らかに得」と感じる人が多いと思います。実際、現時点での毎月返済額や総支払額で比較すると、変動金利のほうが有利になりやすいです。

ここで、メガバンク系の変動金利とフラット35の比較を具体的な金額で見てみます。

モデルケース①
・現在36歳、定年は65歳。定年時に残っているローンは退職金で一括返済する
・借入金額4500万円、35年、元利均等返済、ボーナス払いなし
・政策金利が2%に上がっていくと想定
・変動金利:当初2年1.20%、残り33年2.20%(政策金利2%想定)
・固定金利:「フラット35(子育てプラス4ポイント)」、当初5年2.14%、残り30年3.14%

【図表】モデルケース①
筆者作成

毎月の返済額では、変動金利の方が平均的に2.1万円ほど低くなっています。

「政策金利2%」を想定した「金利上昇後の毎月返済額」15万2460円も、フラット35の当初期間の毎月返済額17万295円よりも低くなっています。

総返済額でも変動金利が約6399万円、フラット35が約7166万円で、変動金利の方が767万円も少なくなっています。つまり、現時点の標準的な想定だと、数字上は変動金利の方がお得になりやすいということです。