タワマン急増でセレブが流入
これだけ大阪市内の公園・緑地環境が改善したのにはもう一つ理由がある。都市の“高級化”…つまり「ジェントリフィケーション」だ。
大阪の都心部にタワーマンションが増加し、これまで郊外で暮らしていたと思われる世帯の“都心回帰”が顕著なものとなっている。とりわけ大阪の二大繁華街である梅田と難波の周辺、それから中之島や大川沿いの一帯にバカスカタワマンが建てられて、比較的富裕層である世帯がどんどん流入してきており都市のジェントリフィケーションが起こっている。
大阪市は元来貧困層が多く住む下町が主流で、こうした“タワマン族”の流入はごくごく最近の話だ。特にグラングリーン大阪の南街区に建てられたタワマンは最高販売額40億円と桁外れの金額だ。富裕層の流入は大阪市にとっても堅実な税源となるため歓迎だろう。
都市のジェントリフィケーションは商業施設の飲食店舗の価格にも反映されていく。
特にグラングリーン大阪内にある、アジア初と謳われる「タイムアウトマーケット大阪」が顕著な例だ。
高級フードコートがガラガラ…
ここはポルトガルのリスボン発祥の高級フードコートで、開業したこちらでもその路線は継承されている。“上質な大阪・関西の食”のテーマにあわせて、17もの店舗(開業当初)がひしめき合う。
大阪・梅田界隈では再開発が進み、タワマンの建設ラッシュが続く。そんな中、大阪駅周辺に急増する「タワマンセレブ民」や、「インバウンド(外国人観光客)」向けに作られた“意識高い系”空間として、たちまち大人気となる「はず」だった。
だが、現実はそう甘くはなかった。
開業から1年が過ぎた今年4月頃、筆者がタイムアウトマーケット大阪を訪れると、お昼の飯時だというのに、800席もあるという座席の殆どが空席と、ヤバいくらいにガラガラになっていた。
当初17店舗あったのが、その後7店舗も撤退し、今では10店舗のみになっているなど、明らかに運営が上手く行っていないのだ。
なぜこんなにもガラガラなのか。
ネット上には「水がない時点で問題外」「店が分かりにくいしこれといってそそるメニューもない」「値段の割には所詮フードコート」といった口コミがあふれている。
フードコートといえば、セルフサービスである代わりに、庶民むけの低価格帯で食事できることがウリの業態だ。なのにタイムアウトマーケット大阪では各店舗が価格を高く設定しすぎており、少なくとも1500円前後は払わないと何も食べられない。また、タイムアウト大阪には無料の水が用意されていない。有料(300円)の水を購入するか、各店舗でドリンクを注文しなければならず、その分さらに高くついてしまう。


