慶応義塾大学との出会い
バンド活動を休止したあと、山口さんのもとには、同じ症状に悩むドラマー仲間からの声が多く集まってきた。著名なバンドのドラマーたちが「じつは自分も……」と言う例が、思いのほか多かった。これは音楽の世界における由々しき問題ではないか。当事者となってしまった自分に、できることはないだろうかと山口さんは考えた。
自身の症状を改善するため、また世の多くの音楽家たちのために、山口さんはさまざまな医療関係者や研究者のもとを訪ね、意見を求め歩くようになった。
そんな探索のさなかに出会ったのが、慶應義塾大学環境情報学部(SFC)の藤井進也准教授だった。自身もドラマーであるという経歴を活かしながら、「Music and Brain」という講座を展開しており、カリキュラムのなかにジストニアの事例を盛り込んでいた。
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