子どもは放置し、失敗から学ぶ機会を奪わない

私はかつての自分のように、学びに意欲や自信が持てない子を応援したいという思いで参加していたのですが、中邑先生の次のような言葉にハッと気づかされるところがありました。

「どんなことであっても、その子にとって気づきがあり、心が動けば、それでいい」

「子どもは放っておきましょう。親は失敗させないようにと、子どもにあれこれと言ってしまいがちですが、失敗はとても大事。口を出しすぎると、子どもが失敗から学ぶ機会を奪ってしまいます。

放っておいたら何もしない、動かない……という時は、子どもがつい動きたくなるような、動かないと損をしてしまうようなシナリオを描いてみましょう」

実は私たち夫婦も、私と似た特徴を持っている息子が失敗しないよう先回りして、過保護に育ててしまったところがあります。でも、いつまでも誰かの保護下で生きていくわけにはいきませんよね。

母は居間で息子を叱る
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本人が「好き」と思えるもの、力を注げる部分を見つけられるような環境を整えていくこと。それが大切なのだと「LEARN with NITORI」の活動を通して実感しています。

先回りして限界を決めないこと

では、本人の「好き」と「長所」を見つけるためには、どうするのがいいか。あちこちへ連れ出すことです。たくさんの場所に連れ出して、たくさんの経験をさせながら、「この子には何が向いているのだろう」と観察していく。

家事も大いに手伝ってもらいましょう。自発的に行動できるよう、時には背中を押して強制することが必要な場面もあるはずです。

子どもが自分で「やろう」と思えるまで、チャンスを与え続けること。周りの目なんか気にしなくていいんです。堂々としていましょう。隠れたり、隠そうとしたりしないでください。

そして、「できない」部分をかばって、甘やかすのはやめましょう。むしろ厳しく、きちんと言うべき時は言わないとなりません。挨拶なんかは特に大事です。

「ありがとう」と「ごめんなさい」が周りの人たちにしっかり伝えられる方法を身につけておかないと、困るのはその子なのです。

その上で、子どもは自由にさせたほうがいい。うちの子はここまでしかできない、このくらいで十分と先回りして限界を決めないことが大切です。

私は子どもの頃から、サラリーマン以上にひたすら働いて、いっぱい失敗しながら必死に稼いで大学に行きました。日本全体が貧しい時代に貧しい家で育ったから、他に選択肢がなかったのです。

隠れたりもできません。今思うと、これはラッキーでした。そういう逆境に置かれ、乗り越えてきた経験が、今の事業の成功に繫がっているのですから。