親が子供の成長を促すためにできることは何か。ニトリHD代表取締役会長の似鳥昭雄さんは「子供が失敗しないように親が先回りしてしまうと、子供が失敗から学ぶ機会を奪ってしまう。重要なのは、本人が『好き』と思えるもの、力を注げる部分を見つけられるような環境を整えていくことだ」という――。
※本稿は、似鳥昭雄『発達障害の私だからこそ、成功できた』(祥伝社)の一部を再編集したものです。
2、3年で部署異動をさせる理由
ニトリの成長を支えてくれているのは社員ですが、その人材育成の柱として「配転教育」を行なっています。これは2、3年で部署異動を行ない、社員にさまざまな部署の仕事を経験してもらう取り組みで、それぞれの隠れた長所を発見できる良さがあります。
自分の短所はコンプレックスとなりやすいからこそ、自分自身でもよくわかります。でも長所は案外本人もわかっていないことが多い――というのが、発達障害の特性とともに生きてきた私の考えです。
なのでニトリでは、「その人の良いところは何か? 何が得意なのか?」を探し出すために、部署を変えていろんな経験をしてもらうようにしています。すると、それまでは見えてこなかった部分が表に出てくるのです。
1人ひとり、年齢も違えば職種も違い、それぞれに持っている技術や資格も異なります。その人が本当は何を得意としているのかは、過去の経験からだけではわからないものです。だからこそ、ニトリでは社員にたくさんの機会を与えています。
「あなたこれ、向いているんじゃない?」「これ、やってみたら?」。そう言ってあげるのです。「自分はダメなヤツだ……」と思い込んでいても、1つくらいは「これならいけそう」という長所があるものです。

