時間が経っても忘れにくくなる「関連付け」
● pre(前もって)+ dict(言う)
・preは、prepaid card(プリペイドカード:前払いカード)やpreview(プレビュー:試写)の「pre」と同じで、「前もって」という意味。
・dictは、dictation(ディクテーション:書き取り)やdictionary(ディクショナリー:辞書)と同じで、もともとラテン語のdicere=「言う」が語源の、「言葉を言う/話す」イメージのかたまりです。
つまり、「何かが起きる“前”に、あらかじめ口に出して“言う”」ことがpredict。だから「予測する」「予言する」という意味になる。
このように語源と意味を関連付けると、contradict:contra(反対に)+dict(言う)→「反対のことを言う」=反論する/矛盾する、のように、「dict=言う」グループとして芋づる式にまとめられるので、英単語も覚えやすくなります。
「関連付け」は、エビングハウスの実験で使われた「無意味な3文字綴り」による強引な暗記にならないためのアプローチのひとつです。
意味の理解や関連付け、自力で思い出すことによって、時間が経っても忘れにくくなることが多くの研究で示されています。
生成AIに“関連付け”を尋ねるといい
ただ、このような関連付けをすぐに思いつくのは難しいです。そのようなときは「生成AI」に質問して、考えてもらうのもひとつの方法です。何かを覚えなくてはならない状況に直面したときは、プロンプトの入力欄に、「忘れないような関連付けを教えて」と入れて質問しましょう。実際、先ほどの英単語の例は、生成AIが教えてくれたものです。
一発でお目当ての関連付けを教えてもらえるとは限りませんから、何度も質問して、自分に合った関連付けを見つけましょう。何事も失敗や間違いを正解に近づける過程が大切です。
(引用文献・参考文献)
・忘却曲線における「節約率」の定義
Ebbinghaus, H. (1885). Über das Gedächtnis: Untersuchungen zur experimentellen Psychologie. Duncker & Humblot.
・望ましい困難(Desirable Difficulties)
Bjork, R. A. (1994). Memory and metamemory considerations in the training of human beings. In J. Metcalfe & A. P. Shimamura (Eds.), Metacognition: Knowing about knowing (pp. 185–205). MIT Press.
・再読よりも「思い出す努力」による成績向上(テスト効果)
Roediger, H. L., III, & Karpicke, J. D. (2006). Test-enhanced learning: Taking memory tests improves long-term retention. Psychological Science, 17(3), 249–255.
・精緻化効果(Elaboration Effect)
Stein, B. S., & Bransford, J. D. (1979). Constraints on effective elaboration: Effects of precision and subject generation. Journal of Verbal Learning and Verbal Behavior, 18(6), 769–777.


