仕組み化すると、「考える」がラクになる

ルールを使う最大のメリットは、漠然とした「考える」という行為を、具体的な「作業」に変えてくれることです。

「どうしよう……」と頭を抱えてひねり出すのではなく、決められた枠の中に情報を入れていく。手順が決まってしまえば、あとはそれに沿って手を動かすだけです。「何から手をつければ……」という悩みは消え、スッと迷わず最初の一歩を踏み出すことができます。

「考える」とは、決して気合で答えをひねり出す苦しい時間ではありません。

適切なルールを使い、脳が動きやすい「仕組み」を整えてあげる。

そうすることで、思考はもっと軽やかに進むものなのです。

世の中には「3C分析」や「5W1H」のように、3つや6つの要素を扱うルールもたくさんありますが、私が試行錯誤してたどり着いた結論は、最初の一歩には「○2つ」が最も適しているということでした。

その理由を解説していきます。

視点を増やす「○2つ」

「視野を広げる」とは、物事を捉える範囲や幅を広げること。膨大な知識を蓄え、判断できる領域を広げ、多様な価値観を受け入れられるようになる。そんな「全体像を理解できている状態」を目指すものです。

ですが、これほど難しいアドバイスもありません。

これを実現するには、長い時間をかけた経験の積み重ねと、高度なスキルが不可欠です。どれだけ意識したとしても、今日明日でいきなり「視野」が劇的に広がるなんてことはありません。

では、経験もスキルもない私たちは、どうすればいいのでしょうか。

発想を替えてみましょう。

いきなり「視野」を広げようとするのではなく、「視点を増やす」ことに意識を向けてみるのです。

想像してみてください。

暗闇の中でライトを持って立っている自分がいるとします。

見える範囲(視野)は、今持っているライトの光が届く範囲だけです。

暗闇の中で懐中電灯と光線
写真=iStock.com/Dmytro Skrypnykov
※写真はイメージです

この状態で「もっと広い範囲を見ろ」と言われても、ライトが1本しかなければ物理的に不可能です。

ですが、「もう1本のライトを持ち、照らしてみる」、これならより広い範囲を見ることができそうですよね。

この「もう1本のライトで照らすこと」こそが「視点を増やす」ということです。

1本のライトが照らす範囲は小さくても、ライトを2本に増やせば、結果としてあなたの目の前には「広い視野」が自然と現れてくるのです。

「広い視野で考える」、これを2つの視点から始めていけばいいのです。

この「視点を増やす」最もシンプルな方法が「○を2つ書く」ことなのです。