大企業のエリート社員が引き起こす暴力犯罪や性犯罪が後を絶たない。その背景にあるスーパーエリートの心象風景を探った。

「近頃、酒の量が増えたよなぁ」

机の下でイライラと貧乏ゆすりをしながら、Aさん(43歳)は呟いた。そもそもそんなに酒が好きなわけではなかったのに、毎晩飲まずにいられなくなってしまった。しかもウイスキーや焼酎のストレートのように、強くなければ“利かなく”なってきたのを感じている。

一流大学を卒業し、ある一部上場企業の課長職にあるAさんは、ストレスの原因を自覚している。1カ月前、同じ部にいる人柄がいいだけの同期が、先に次長に昇進してしまったのだ。部長は絶対に自分のほうを評価してくれていると信じていただけに、ショックが大きかった。