彼の人生最後の日々の会話や瞬間を、何度も頭の中で再生した。振り返ってみれば、その1週間、私は妙な不安を感じていた。当時はそれを、産休明けの仕事復帰に対する緊張のせいだと思い込んでいた。だが今となっては、それは私の体がこれから起こる悲劇を察知していた、虫の知らせのようなものだったのではないかと思う。
彼が亡くなった後、私は長い間沈黙していた。最初の18カ月間はただただ呆然としており、体は動いていても、心は何一つ受け止められていなかった。夫の名前を呼ぶことも、「自死」という言葉を口にすることも、2年近くできなかった。複雑性PTSDと診断された。自死遺族のグループに参加して初めて、自分がいかに悲しみから目を背けてきたかを思い知らされた。
ずっと一人で何とかしようとしていたが、その反動で衝動買いに走ったり、酒に溺れたりした。手っ取り早くドーパミンを得ることで現実から逃げようとしたが、それでは心は癒えなかった。
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当記事は「ニューズウィーク日本版」(CCCメディアハウス)からの転載記事です。元記事はこちら


