財布を一つにすることが第一歩

お金を貯めていないだけでは離婚を主張できる理由にならないでしょう。ですが、お金を貯めるべき必要性があるのに散財し、家計に深刻なダメージを与える、本来は金銭的に協力して暮らすべきなのに生活費を渡さない、自由に使わせないなどの行為は、離婚を主張する正当な理由になり得ます。管理は各自であっても、収入や支出、貯金額くらいはできるだけ情報共有しましょう。

家庭で財政について話し合う夫婦
写真=iStock.com/PonyWang
※写真はイメージです

年金もそれぞれの口座に振り込まれます。夫の年金は夫の口座、妻の年金は妻の口座です。仮にひとりの受給額は少なくても、ふたり合わせれば何とかやっていけそうな金額に近づきます。

老後のマネープランは、互いの収入と支出、貯金を把握し、財布を一つにすることが大切な第一歩だと、私たちは考えます。

〈関口の見方〉女性はお金の悩みを抱えがち

私たちは結婚当初から互いの収入を合わせていたので、夫婦別財布の暮らしを経験していません。ですが、相談者の方の「収入を聞けない」「貯金がいくらあるのか知らない」という声を聞くと、随分とお金の面で気を遣い合っていることに驚かされます。

とりわけ女性は、出産や産前産後、育児休業中の支出、子育てしながらの仕事や教育費のことなど、お金の悩みを抱えがちです。ひとりで抱え込まないためにも、早めにパートナーと計画を立てておくことが大切です。

相手に気を遣い、結婚後も長年、収入や貯蓄状況を聞かなかったけれど、初めて話してみたら、じつは借金で困っていた……というケースもありました。夫婦別財布だけが原因とは言い切れませんが、お金に関する情報や価値観を共有できていないと、夫婦仲が大きく悪化する要因を抱えたまま過ごすことになってしまいます。