英語を上達させる近道は何か。元外交官で総理大臣のアラビア語通訳官の中川浩一さんは「インプットのリスニングだけをやっている時点で、『話す』能力を自ら崩壊させてしまっているといえる。アウトプットの量よりインプットの量が多くなっているうちは、英語を話せるようにならない」という――。
※本稿は、中川浩一『英語を最短で身につけた総理通訳の勉強法』(青春出版社)の一部を再編集したものです。
英語の「聞き流し」が絶対にダメな理由
本稿では、英語の「インプット」のコツについて触れていきたいと思います。
まずは、インプットで最も難しいと言われる「リスニング」のコツです。
よく英語の学習教材で、「1日何分『聞き流す』だけで、みるみる上達」などのフレーズを目にしますが、英語を聞くのを楽しみたい人ならともかく、英語で会話をしたい人、なかでもビジネスパーソンは絶対にやってはいけません。
なぜでしょうか。
あなたのゴールは、「英語を使って日常会話やビジネスで交渉ができること」だとします。
それでは、実際にその場面を思い描いてみてください。
たとえば、日常会話においても、外国人とのデートの約束場所や時間を間違えたら大変なことになりますよね。次の出会いは来ないかもしれません。それがビジネス交渉となったらさらに「聞き流し」は許されません。
社運をかけた交渉では、外国人の相手の言うことを一言一句聞き漏らさず的確に対応していかなければ、商談があなたの会社に有利に進むわけがありません。
にもかかわらず、ふだんから「聞き流す」癖をつけてしまうと、ビジネス本番で最も重要な「集中力」が養われず、「聞き流す」癖が出てしまい、致命傷を負ってしまうことにもなります。

