健康診断の数値を気にしてピリピリしない
そもそもコレステロールは、人間の体にとって重要な働きをしています。コレステロールが高いと、免疫機能が高まり、がんや感染症の予防になります。また男性ホルモンの材料となるので、若々しさを保つためにも重要です。
またコレステロールには、「善玉」といわれるHDLコレステロールと、「悪玉」といわれるLDLコレステロールがあります。
だが、実はコレステロールには善玉も悪玉もなく、むしろ悪玉といわれるLDLのほうが、がんやうつ病にかかりにくくしてくれるのです。ここからもわかるように、健康診断の数値を気にしすぎて、ピリピリするのは意味がありません。
実際、コレステロールは、細胞膜やホルモンの材料であり、免疫機能にもかかわる重要な物質です。数値が高すぎるのは問題ですが、「やや高め」まで薬でムリに下げる必要があるかは、年齢によって異なります。
私自身、総コレステロール値は300前後ですが、元気に活動しています。血圧もコレステロールも少し高め、小太り。それでも活力は十分あります。疫学データでも、私のような数値のほうが長生きなのです。
医者の多くは、理屈を信じます。しかし、その理屈が最新とは限らない。しかも現実の高齢者の体は、教科書通りには動きません。
ダメな医者は、患者を見ていません。検査データだけを見ています。
いい医者は、じっくり問診し、表情や声の調子、生活背景を観察します。数字ではなく「その人」を診るのです。
自分の頭で考えることも大切なアウトプット
過激に聞こえるかもしれませんが、医者という職業には”思考停止”が起こりやすい側面があると、私は思っています。患者に「この薬を飲まないと死にますよ」と言うのはカンタンです。
しかし、本当にその人の人生を考えて言っているのかどうか、はなはだ疑問だと言わざるを得ません。
ここまで説明してきたアウトプット健康法の視点から言えば、医者の言葉を鵜呑みにするのではなく、自分の頭で考えることも大切なアウトプットです。
高齢者が元気で長生きするために必要なリテラシーは、「基準値に従うこと」ではなく、「自分の体の声を聞くこと」。そして、信頼できる医者を選ぶことです。
医者の言うことが常に正しいわけではありません。
しかし、対話すれば、よりよい答えに近づくことはできます。
受け身ではなく、主体的に。
それが、医療との上手な付き合い方なのです。


