宇宙飛行士に好評の「日本製バリカン」
宇宙に長期間滞在する場合は、髪や爪のお手入れも必要になってきます。長い髪については、結べる長さであれば支障はありませんが、そうでなければつねに四方八方に広がってしまうので少々面倒です。
とはいえ、いまのところ宇宙空間に美容室や理容室はありません。そのためISSでは、散髪が必要なクルーはほかのクルーにやってもらっています。
みなさんが宇宙で暮らす際には、髪が伸びてきたら同行者にカットしてもらうか、自分でカットできるアイテムを持参するとよいでしょう。ただし、宇宙でのヘアカットにはちょっとしたコツがあるので、いまのうちに覚えておきましょう。
あらゆるものが浮く宇宙では、地上と同じようにヘアカットをすると髪が切ったそばから飛び散ってしまい、後片づけが大変です。そこでISSには、特製バリカンが常備されています。
この特製バリカンは、そうじ機のホースの先端に取りつけられるようになっており、髪の毛を切りながら吸い込めるすぐれものです。
日本の特製バリカンでクルーがお互いの髪を切り合う光景はじつにほのぼのとしていて、見ると心が温まります。私のユーチューブチャンネルで実際の様子を公開していますので、“青空散髪”ならぬ“宇宙散髪”に興味がある人は、ぜひ一度、のぞいてみてください。
爪切りやひげそりにもコツがいる
爪を切る際もそうじ機が活躍します。そうじ機をスタンバイしておき、爪を切るたびに周囲をそうじ機でさっと吸うのが宇宙での正しい爪の切り方。
また、すべて切り終えたら、そうじ機から逃れて空気循環システムのフィルターにたどり着いた爪を、忘れずに吸い取ります。
最後にひげそりについてですが、こちらはシェービングクリームを全体によく広げておくのがポイント。ひげが空中にただよう可能性を減らせます。最近、ひげ脱毛をされている人も多いようですので、宇宙に行く前に脱毛しておくのも一つの手だと思いますよ。
髪の話に戻りますが、現状宇宙では髪を染めることはできません(地上での訓練中はOKです)。カラーリング剤が飛び散る危険性、貴重な水を洗い流すためだけには使えないこと、においの問題などがあるからです。
もともと髪を染めている人は、プリン頭を防ぐためにも、出発前に地毛に近い色に染め直しておくのをおすすめします。

