圧巻の二重堀切と“水の手”もあり
主郭周辺は比較的幅も広く丁寧に削平されている。麓からの登山ルート、当時の大手道とされるのは北尾根から。主郭の北尾根側入り口は、石垣で方形のスペースに狭まった枡形虎口。その外側は急傾斜。息を切らせながら登ってきた敵を誘い込み叩く、まるで蟻地獄のような構造だ。
北尾根伝いに下った先には、場内最大の大堀切。外側にもう一本の堀切を従え、二重堀切になっている。
元々がどの尾根も急傾斜なのだが、大堀切手前の曲輪の西側面には、高さ4m、横幅30mにも及ぶ大石垣まで築かれている。
最後のもう一本、西尾根も当然の如く堀切が連続する。要するに尾根伝いにどこから攻め込もうとしても、堀切の「鎌刃」が頭をもたげているのだ。さらには、城脇の谷間には水量豊富な水の手もあり、籠城時の水の備えも万全だ。
もしこの城を力で攻め落とそうとしたら、一体どれだけの犠牲を払わねばならないのか。城内からは、小谷城や賤ヶ岳砦までも見張らせる眺望の良さもあり、戦略的な要所でもある。戦わずして味方につけられるなら、メリットは計りしれない。






