アメリカ人の天才的なお金の使い道

私が見る限り、米国人は増やしながら使う天才でもあります。

もちろん、老後2000万円問題ではありませんが、彼らにとっても老後生活をいかに豊かに幸せに暮らすかが、最大のお金の使い方なのです。しかし、それだけではありません。彼らの六つのお金の使い方についてご紹介しましょう。

ビーチで抱擁する老夫婦
写真=iStock.com/Jacob Wackerhausen
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①老後の生活水準を上げる:自分のために使う

彼らは、運用したお金は「自分のために使うんだ」というはっきりした意思を持っています。

米国は自助努力型(self-help)の社会保障制度ですから、公的年金が日本ほど手厚くありません。そのため、運用で増やした資産を退職後の生活費、趣味・旅行、セカンドハウス利用などといった自らの生活の質(Quality of Life)を引き上げる支出に積極的に使います。

運用は「将来の安心」を買うための行為であり、使う前提で資産形成をしている点が日本と大きく異なります。

「教育=最高の投資」という価値観

②住宅資金:不動産と運用の両輪

米国でも、住宅購入は最も重要なライフイベントです。日本以上に、買い替え、住み替えが多い国ですから、運用資産の一部を適宜、住宅資金の頭金として使ったり、住宅ローン返済に活用したり、住み替えやダウンサイジングの費用などに使います。

日本では、一度自宅を購入すると頻繁に売買することはあまりないですが、米国は、住宅そのものが運用資産として流通しやすい市場であるため、不動産と金融資産の両輪で資産形成が行われています。上がれば売って収益を得て、もっと小さな家に住み替える、郊外に住み替える、といったことも多く行われています。

③教育投資:子ども・孫への投資

米国では教育費が極めて高額です。1年で1000万円もの学費がかかる大学も少なくありません。子どもたちは奨学金などを使って、自分でも学費を調達しますが、親も補助をすることが多く、運用資産の大きな使い道となります。

子ども(孫)の大学進学資金(年間400万~800万円は普通)、大学院進学資金、留学費用、529プラン(教育資金の非課税口座)による積み立てなどがその代表的な例です。

米国では、「教育は最高の投資」という価値観が徹底しており、増えた資産を喜んで“人への投資”に充てるという傾向が強くあります。そのため、自分の子どもだけでなく、孫への補助なども惜しみません。