投資家としての成功に高いIQは必要ない

――2002年株主総会(01:53:48)より――

【バフェット】それが生まれつきのものなのか、どの程度後から学べるものなのかはわからないけれど、群衆から自分を切り離す能力は、あなたに必要な資質です。高いIQは必要ありません。投資家としてうまくやるために、ずば抜けて賢い必要はないのです。

私はまずベン・グレアムから非常に大きな学びを得ました。さらにフィル・フィッシャー(訳注:フィリップ・フィッシャー。「成長株投資の巨匠」と呼ばれる、グレアムと並ぶバフェットの師匠)から学び、そしてチャーリーからたくさんのことを学びました。実際のところ、私の実績がそれを証明しています。

11歳から19歳まで、投資に関する手に入る限りのありとあらゆる本を読みましたが、まったくうまくいきませんでした。私には本物の投資哲学がなかったのです。いろいろなことを試して楽しんでいましたが、まったく儲かっていなかったのです。しかし、ネブラスカ大学の学生だった1949年にベン・グレアムの著書を読んで、投資についての私の見方がすっかり変わってしまいました。

私は彼の本から、株を事業の一部として考えることを学びました。今となってはそんなことはごく当たり前に思えます。……しかし、単に自分がチャート上での上下の変動を見ているのではなく、事業そのものを買っているのだという意識を一旦頭に叩き込めば、投資について合理的に考えるための土台が築かれるのです。

Charlie Munger
写真=Wikimedia Commons
Charlie Munger(写真=Nick Webb/CC-BY-2.0/Wikimedia Commons

知らないことに誘惑されない現実主義者になれ

高いIQはまったく必要ありません。しかし、気質はとてつもなく重要です。気質は持って生まれたものである場合もあるし、後天的に学習できることもあります。また、経験によって強化されたり、さまざまな形で補強されることもあります。

あなたは、現実主義者になる必要があります。自分の「能力の輪」を正確に把握しなければなりません。自分が何を知らないのかを知り、知らないことに誘惑されてはいけない。そして、お金に興味を持つことも必要だと思います。そうでなければ、投資を得意になることはないでしょう。しかし、もし貪欲がすぎると、破滅を招くでしょう。なぜなら、貪欲さが合理性を打ち破ってしまうからです。