清朝が何もしないから日本が統治した

【兼原】だから日清戦争後の下関条約で、遼東半島にあれほどこだわって三国干渉まで演出した李鴻章が、台湾はいとも簡単に日本に割譲したわけですね。

台湾を取ることを提案したのは井上毅です。井上は台湾の戦略的重要性に目をつけた初めての人間です。当時は、清仏戦争でフランスがインドシナを取った後で、かつ米西戦争に勝ったアメリカが台湾の真下にあるフィリピンに出て来る直前です。

井上は欧州歴訪も経験しているし、牡丹社事件の後、大久保利通について北京での交渉にも行っている。与那国の真横にある九州サイズの巨大な台湾島が、弱体化した清朝から欧米列強に奪われるのは時間の問題だと思ったのでしょう。