コロナ禍以降続く「革靴離れ」

11年前の2015年3月期と比べると、リーガルコーポレーションが売上高も営業利益も大きく落としていることがわかります。

2015年3月期の売上高は360億3000万円で、営業利益は20億7700万円となっています。これと比較すると2026年3月期見通しは売上高が36.4%減、営業利益に至っては97.5%減と大きく落ち込んでいることがわかります。

売上高が300億円台を割り込んだのは20年3月期からですが、20年3月末の時点ではまだコロナ自粛は本格化しなかったので、すでに経営悪化の兆候が表れていたといえます。21年3月期以降の大幅減収は明らかにコロナ自粛に拠るものでしょう。ただ、注目すべきはコロナ自粛が解除された24年3月期、25年3月期も売上高は300億円まで回復せず、微増にとどまっています。これは完全に革靴の需要自体が減少していることを表しています。

その最大の原因は先述した「ビジネスマンの革靴離れ」と、スニーカーへの切り替えにあるといえます。

スマートフォンで話すビジネスウーマン
写真=iStock.com/KanaiPixel
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靴市場の半分以上を占めるスポーツシューズ

ここで、靴市場全体の推移についても見てみたいと思います。

矢野経済研究所の靴・履物小売市場規模統計によると、国内の市場規模は2015年度の1兆4150億円をピークに徐々に下がり始めています。

【図表1】靴・履物市場規模推移・予測(小売金額ベース)
出所=矢野経済研究所「靴・履物市場に関する調査

コロナ自粛が原因で激減した2020年度以後、22年度まではその影響が強く出て市場規模は低迷しています。自粛解禁となった23年度は1兆2265億円まで回復しますが、24年度、25年度はほぼ横ばいに終わっています。ここ数年の物価上昇率を考慮すると、売り上げ規模が横ばいになるのは、相当に売れ行きが鈍いと考えられます。

このように靴・履物全体の市場規模は低空横ばいを続けているわけですが、内訳を見るとすべての靴・履物の売れ行きが落ちているわけではありません。

調査では、紳士靴・婦人靴・スポーツシューズ・子供靴・その他の5つに分類され、メンズビジネスシューズは紳士靴に含まれています。ちなみにスニーカーはスポーツシューズに含まれています。

2019年に紳士靴の売上高は1677億円(前年比8.5%減)、スポーツシューズは6827億円(同1.5%増)で最大の売り上げ規模でした。ちなみに婦人靴は2581億円(同9.0%減)、子供靴が952億円(増減なし)、その他1330億円(同0.2%減)と、スポーツシューズの売り上げ規模が全体の半分以上を占めており、この頃から群を抜いて大きいことがわかります。