消費減税に「本気で」取り組むのか

2月20日に行われた施政方針演説において、高市首相はトランプ大統領の就任演説(2025年1月20日の「掘って掘って掘りまくれ(Drill, baby, drill)」発言)を臆面もなく丸パクリし「成長のスイッチを押して、押して、押してまいります」と繰り返した。

この施政方針演説において消費減税について触れているのは以下の個所だ。

税・社会保険料負担や物価高に苦しむ中所得・低所得の方々の負担を減らすため、給付付き税額控除の制度設計を含めた社会保障と税の一体改革について、超党派で構成される「国民会議」において検討を進め、結論を得ます。

また、同制度導入までの間の負担軽減策として、現在、軽減税率が適用されている飲食料品については、特例公債に頼ることなく、2年間に限り、消費税をゼロ税率とすることにつき、スケジュールや財源の在り方など、その実現に向けた諸課題に関する検討を加速します。野党の皆様のご協力が得られれば、夏前には中間とりまとめを行い、税制改正関連法案の早期提出を目指します。

確かに消費減税に触れてはいるが、様々な条件がつけられていることもわかる。

財源の調整がつかない、税収が減り財政が悪化した、など、「特例公債の発行に頼らざるを得ない場合」や「野党の協力が得られない場合」は、消費減税を見送るとも読めるわけだ。

令和8年2月20日、高市総理は、衆議院本会議及び参議院本会議で、第221回国会における施政方針演説を行いました
2026年2月20日、施政方針演説を行う高市首相(写真=内閣官房内閣広報室/CC-BY-4.0/Wikimedia Commons

国民会議への参加に「2つの条件」

また、消費減税よりも「給付付き税額控除」のほうが前に来ていることも気になる。「消費減税は悲願」と言っていたはずが、優先順位がかなり低く見えるのだが、大幅にトーンダウンしてはいないだろうか。

消費減税を議論する「国民会議」は自民党の小林鷹之政務調査会長のリーダーシップのもと進められている模様だ。その小林氏は、消費減税について、否定してはいないが、必ずしも減税ありきというわけでもない。

2025年9月16日付の東京新聞記事では「議論はすべきだ。内需喚起の選択肢の一つとして俎上そじょうに載せることはあり得る」。

2025年10月14日付の時事通信記事では、「アンタッチャブルとは思っていない。経済の先行きは不透明になる可能性がある。内需喚起も必要になってくる」。

2026年2月15日付の日経新聞記事では、「消費税減税と給付付き税額控除の制度設計について『国民会議の場で同時並行で進めていきたい』」と述べ、どちらかと言えば「給付付き税額控除」を進めたいようにも感じる。

また「国民会議」への参加資格として野党に対し、「消費税廃止を主張しない」「給付付き税額控除を認める」という2つの条件を突き付けていると報じられた

これにより、消費税そのものに反対する日本共産党や参政党は、はなから参加を拒まれた形だ。