生きるとは「労働力を商品化すること」

あらゆるものが生活の文脈から切り離されて「商品化」され、お金を出せば入手できるようになった消費社会。僕たちは、商品化を自己実現のために欠かせないプロセスとして受け止め、当然のものだと考えてきました。

自己実現によって得られる「自己」は、商品価値の高いものである必要がありました。そもそも商品とは市場という他者のニーズによって成り立ちます。誰かが欲しいと思ってくれるからこそ、商品は存在できる。欲しがられない商品は棚から撤去され、人気のない店は閉店に追い込まれます。

消費者の立場から見れば、競争によって優れたものだけが残り、質の高い商品を手にできるという利点があるかもしれません。しかし商品の側に立ってみれば、常に「欲しがってもらえる」よう努力し続けなければならないのです。