捨てられる卵の有効活用から始まった

かね徳は、1968年にカズノコの代用として、インドネシアでトビウオの卵を使った原料開発をスタートさせた。同社によると、トビウオ漁が盛んなインドネシアのマカッサルという地域では当時、トビウオを漁獲して塩漬けにして干すことにより、食用として利用していた。

ただ、同時に回収される大量の卵は、ほとんど捨てられていたため、同社は「トビウオの卵をカズノコのバラコのように活用できないものか」と考え、卵の食用化に乗り出すことにしたのだ。

海面に浮かべた籠の脇に海草などを付けたイカダを設置すると、トビウオは粘膜と一緒に卵を産み付ける。卵は絹糸のような繊維で一体化してしまうため、回収後は手早く乾燥させ、金網を使って1粒ずつばらした乾燥原料を日本へ送り、味付け・着色する。こうしてできた「とびっこ」を、1973年に商品化した。