日本の潜水艦を評価する米メディア

こうした中国の動きに対し、日本は静かに、しかし着実に防衛態勢を固めている。

香港英字紙のサウスチャイナ・モーニングポストは、日本が運用する通常動力型潜水艦は23隻に上り、アメリカの同盟国としては最大級の規模だと言及。

日本は原子力潜水艦こそ持たないが、そうりゅう型やたいげい型には高性能のステルス技術とリチウムイオン電池が搭載されており、長時間潜り続けることができると論じる。さらに、日本の潜水艦は中国製の多くの艦より静粛性に優れ、敵から見つかりにくいと同紙は評価する。

501「そうりゅう」 出典:海上自衛隊ホームページ
501「そうりゅう」 出典:海上自衛隊ホームページ

米技術・科学メディアのインタレスティング・エンジニアリングも、日本の潜水艦の能力に注目。記事は、中国海軍は約61隻の潜水艦を擁し、うち約12隻は原子力潜水艦だと述べ、対する日本の潜水艦はわずか24隻だとしている。原子力潜水艦は1隻もない。だが、数では半分にも満たないが、質では十分に対抗できると述べている。

日本の潜水艦の約3分の1を占めるそうりゅう型は、空気を取り込まずに動力を得る「非大気依存推進(AIP)」という技術を備える。浮上せずに約2週間も潜り続けられ、同クラスの他国艦より音も静かだ。全長約84メートル、潜航時の排水量は約4200トンという大型艦ながら、X字型の船尾のおかげで浅い海域でも小回りが利く。

高性能ソナーに加え、魚雷やミサイルも搭載する。同型の最後の2隻にはリチウムイオン電池が採用され、この技術は後継のたいげい型でさらに発展することになるなど、数々の利点を同メディアは挙げる。

1隻800億円×8隻の「たいげい」

そうりゅう型の後を継いだ「たいげい型」は全長約84メートル、水上排水量約3000トン、乗組員は約70人。

米軍事専門メディアのナインティーンフォーティーファイブによると、大きな特徴は蓄電池にある。推進方式は従来通りのディーゼル電気式だが、蓄電池には鉛蓄電池ではなくリチウムイオン電池を採用した。エネルギー密度が高まったことで潜航可能時間が延び、充電も素早く済む。

船体には音響を吸収する素材を採用し、内部の振動が外に漏れにくい浮き床構造を採用。こちらも船尾にはX型舵を備え、ステルス性と機動性を高めている。建造は三菱重工業と川崎重工業が手がける。1隻あたり約800億円で、政府は少なくとも8隻を調達する計画だ。

米国防専門メディアのディフェンス・ポストによると、たいげい型は最高約20ノット(時速約37キロ)で長時間の航行が可能。高性能のZQQ-8ソナーを備え、武装には18式長魚雷とUGM-84Lハープーン Block II対艦ミサイルを積む。静粛性に優れ、敵を探知する能力も高い設計だと同メディアは評価している。