景気悪化で一般的に金利は下がる
【梅田】変動金利の住宅ローンがなくなって、固定金利の住宅ローンが残る……?
【小林】はい。こうすれば、変動金利から固定金利にシフトできますよね。ただ、借り換えにはあらためて銀行の審査が必要ですし、手数料が数十万円単位でかかってくるので、やはり最初から最適な住宅ローンを組めるのがベストはベストです。
【梅田】でも、先読みは難しいんですよね。世の中全体の金利がどうなっていくかって、どんな賢い人にも読めないものなんですか?
【小林】そうですね。戦争や災害、社会情勢や国際情勢など様々な要因に左右されますから。
【梅田】じゃあ、景気が悪くなったとしたら、金利はどうなるんでしょうか? 世の中の景気と金利の関連がわかれば、ローンを組む参考にもなるかと思いまして。
【小林】景気が悪くなると、普通は金利が下がります。
【梅田】な、なぜですか?
【小林】不景気のとき、経済を活性化させるには市場のお金を回す必要があります。でも、金利が高いと「借りたくても借りられない」ということが起こります。そこで、お金を借りたい人が借りやすくなるように、日銀が金利を下げようとするわけです。すると、連動して「銀行から借りるときの金利」も下がります。
世の中にお金を回すためのカラクリ
【梅田】さっき、「銀行に預けるときの金利と借りるときの金利は連動している」と伺いました。ということは、「世の中の金利が下がる=借りるときの金利も、預けるときの金利も、両方下がる」ということですか?
【小林】はい。たとえば金利が下がっている状況で、ある銀行、たとえばA銀行だけが、もし預金金利を上げたら、どんなことが起こると思いますか?
【梅田】もちろん、話題になって、大勢のお客さんが「預金したい!」と詰めかけますよね。他よりも金利が高いわけですし。
【小林】そうです。A銀行にはどんどん預金、つまり資金が集まってきます。ところが、世の中は金利が下がっているわけです。企業への貸出金利も低い。すると、A銀行も貸出金利を低くしないと、せっかくたくさん集まってきた預金を運用する先が見つからないということになります。しかし……
【梅田】高金利で集めたお金を、低い金利で貸しても儲からない……
【小林】その通り。でも、だからといって約束通り、預金金利を上げたままでいたらどうなるでしょう。銀行は儲かっていないのに、他よりも高めの預金金利を払い続けることになり、損失を抱えることになります。そんな状態が続けば、A銀行は破綻してしまいますよね。だから、日銀が金利を下げたら、どこの銀行も「貸し出すときの金利」「預かるときの金利」を同時に下げることになり、世の中にお金が回りやすくなるのです。これが、金利が連動するカラクリです。



