住宅ローンの金利を考えてみると
【梅田】ちなみに、変動金利よりも固定金利のほうが高く設定されているということですが、実際今、どれくらいの数値なんですか?
【小林】みずほ銀行の金利を例に見てみましょう。変動金利は2025年12月に借りた場合で0.775〜1.425%、固定期間が最も短い「固定2年」の場合は1.5〜2.15%で、最も長い「固定31〜35年」は2.91〜3.21%です。
【梅田】結構違う……ローンを組む時点で変動金利と固定金利の差を見るのはマストですね。もし固定金利で3%、変動金利が1%前後で推移するのなら、たとえばローン返済にはどれくらい違いが生じるんですか?
【小林】仮に、変動金利の1%という値が「35年間、変化しなかったら」というちょっと非現実的な仮定でシミュレーションしてみましょう。3千万円を35年で返す住宅ローンの場合、「固定金利=3%」だと支払い総額は4849万円。「変動金利=1%」だと支払い総額は3557万円。つまり、変動金利のほうが固定金利より約1300万円安くなります。
【梅田】そんなに違ってくるんですか!
【小林】ただ、忘れないでください。このシミュレーションは、「このまま金利が変わらなければ」というあり得ない条件つきの試算です。実際のところ、変動金利は定期的に見直され、世の中の景気、つまり株価や為替やら、経済の大きな流れを反映して推移します。つまり、「安い」と思った変動金利が、想定外の出来事によって大幅に上がってしまうこともあり得ますし、固定金利より高くなる可能性だって理論的にはゼロじゃない。
「借り換え」という選択肢も
【梅田】住宅ローンって「何十年」と長期で組むイメージがあります。期間が長ければ、何かが起きるリスクも高くなりますよね……
【小林】はい。変動金利って、まるで生き物のようにとらえどころのない動きをするというか……実際、今はまだ低めでも、ここ数年徐々に上がっています。変動金利の動きを予測することは、一種の博打なんです。
【梅田】かといって、固定金利を選ぶとずっと高い金利を払うことになるし……なんだか家を買うのが恐くなってきました。
【小林】ただ、住宅ローンは「借り換え」という、新たに住宅ローンを組んで古い住宅ローンを完済するという方法を利用することができます。そうすることで、ローンの返済額を減らせる可能性があります。
【梅田】借り換えって、具体的に何をどうすることですか?
【小林】たとえば、変動金利で借りた住宅ローンの残高が2千万円あるとしましょう。そこで、固定金利で2千万円を借りて、変動金利のローンを返済すればどうなりますか?

