AIでビジネスはどう変わるのか

<特別賞>グロービス経営大学院賞は、エンジェル投資家として50社以上のスタートアップへ投資してきたシバタナオキさんの『アフターAI』でした。

シバタナオキ『アフターAI』(日経BP)
シバタナオキ『アフターAI』(日経BP)

AIの急速な発展によって、結局ビジネスはどう変わるのか――。本書は、この問いに真正面から答えてくれる一冊です。

シバタさんは、生成AIが社会インフラとして定着する局面において、「社会実装をきちんと仕込んだ企業がその果実を得られる」と指摘します。つまり、生成AIを導入すること自体ではなく、生成AIによって産業がどのように破壊され、再構築されていくのかを見極める視点こそが重要だというわけです。

そのために押さえるべきトレンドとして、本書では次の「5つの波」が提示されます。

・生成AIの加速的進化
・AGI、ASI(人工超知能)シンギュラリティー
・AIネイティブなスタートアップ
・BIGTEC
・既存産業内の競争

さらに本書では、こうした変化が「アフターAI」の世界でどのように具体化するのかを、業務領域ごとに丁寧に論じています。

例えば、顧客対応・カスタマーサポートの領域では、コールセンター業務の約4割に影響が及ぶという試算が紹介されています。生成AIによって顧客の待ち時間を限りなくゼロに近づける一方、低付加価値の業務をAIに任せ、人間は本当に判断力や共感が求められる複雑なケースに集中できるようになる――。これはコスト削減にとどまらず、顧客体験そのものを変えるインパクトを持っています。

今後、世界に何が起こるのか。生成AIの「次のフェーズ」を理解したい人にとって、本書は今まさに目を通しておくべき一冊でしょう。

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