新体制で「自由」から「統制」へ

じつは、昔はそこまで徹底をしていなかった。

ユニフォームがバラバラの時代もあったし、メニューについてもこってりとあっさりを出していれば、他のサイドメニューなどは店舗の自由だった。

しかし、新社長(木村一仁社長)に交代してからは、統一化に向けて動き始めた。

店舗によってバラバラではブランドイメージが統一できず、経営面からみても効率が悪い。ここから、食器からユニフォームに至るまで統一を図っていった。

これには賛否両論あった。

昔は店による違いがあって良かったが、いまはおもしろくなくなったという意見も出た。マイお気に入り店がある常連客にとっては、おもしろみがなくなってしまったわけだ。

しかし、「天下一品」の今後の成長を考えると、さらなる店舗展開をしていくなかで、どこの店で何のメニューを出しているかわからないのでは、本部として責任が取れない。

本部で統制が取れないのでは運営は難しいと、統一の方向性を打ち出した。

直営とFC店の情報を公表しない理由

「天下一品」のマニアのなかでは、直営店とフランチャイズ店の違いの話がよく出る。

「直営とフランチャイズでは味が違う」とか「あそこは直営だからうまい」とか、いわゆる「天下一品マウント」を取ってくる人がいるが、実際のところは、本部としては全店舗同じクオリティになるように精一杯努力している。

味の面はもちろん、オペレーション、接客のすべてに至るまで、フランチャイズ店に対しても徹底的にクオリティ向上に励んでもらう。

お客さんにとってはその店が直営であろうがフランチャイズであろうが、同じ「天下一品」であって関係がないからだ。ゆえに、どの店が直営で、どの店がフランチャイズかという情報は公表していない。

フランチャイズ店にはスーパーバイザーなど社員が定期的に視察に行き、マニュアルや接客、味のクオリティのチェックなどを行っている。

フランチャイズのオーナーのなかには煙たいと感じる人がいるかもしれないが、逆にここまで手厚く管理することは各店舗にとってもブランド全体にとってもプラスに働く。

この細かな管理があってこそ、お客さんはどこの「天下一品」に行っても満足できる結果になるのだ。

直営・フランチャイズに関係なく、「天下一品」の看板を掲げている限りは平等に扱うのが決まりになっている。

どこに行ってもおいしくて満足できる店づくりに努めているので、決して「直営だからおいしい」ということにはならないのだ。それは直営店至上主義のマニアの幻想に過ぎない。ぜひ気にせず、どんな「天下一品」にも足を運んでみてほしい。