食べすぎると胃の中に石ができる秋の果物

柿の実の食べ過ぎはボール化すると言われる。消化しきれなかった食べ物などが胃の中で固まってしまったものを胃石というが、柿の食べ過ぎは柿胃石発症の恐れがあるという。

すなわち、柿に含まれるタンニンにより柿胃石が出来るという。この場合、柿に含まれるタンニンが胃酸と反応して柿胃石となるのである。

柿胃石が出来ると、腹痛や吐き気、食欲不振などの症状が出たり、悪化すると胃潰瘍や腸閉塞を引き起こしたりすることもあるという。意外な食べ物の意外な注意点である。

漆器にのせられたカットしてある柿
写真=iStock.com/kuppa_rock
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酒に強い人でも悪酔いする恐怖のキノコ

ヒトヨタケというきのこが知られている。まさに一夜のうちに真白いきのこが現れ、ほぼ1日で黒くなってしまい地上から消えてしまうきのこである。

ヒトヨタケは変わった毒作用を現す毒きのこである。このきのこを食べても普通は中毒しない。しかしながら、このきのこを酒の肴として食べると不思議な中毒作用が起きる。すなわち、どんな「うわばみ」でも悪酔するのである。

船山信次『日本人はいかにして毒と薬を食べてきたのか?』(星海社新書)
船山信次『日本人はいかにして毒と薬を食べてきたのか?』(星海社新書)

先に述べたように、アルコールは体内で代謝されると毒性のあるアセトアルデヒドとなるが、このアセトアルデヒドはさらに代謝を受けて無毒な酢酸となる。ところが、ヒトヨタケに含まれるコプリンという成分は体内に入ると分解して、グルタミン酸と1-アミノシクロプロパノールという化合物を生成する。

ここで生成した1-アミノシクロプロパノールはアルコール代謝物である有毒なアセトアルデヒドを無毒な酢酸に代謝する酵素の働きを阻害するのである。そのため、ちょうど下戸がお酒を飲んだ状態となってしまい、どんな大酒飲みでも悪酔することになる。

これは場合によっては食べ物が毒になる興味深い例と言えよう。一方、この化合物の特殊な毒作用に着目し、嫌酒薬としての応用ができないかというような研究もなされているようである。

まさか…食塩や水が「毒」になることも

食塩や水はヒトの生存に不可欠のものでもあり、まさかこれらの摂取によって生命の危機に陥るなどとは思わないと言われそうであるが、実際には摂取法を誤って生命に関わった例がある。

どうしてそんな競技を思いついたのかと思うが、インドにて食塩の大食い競争なるものがおこなわれ、約600g食べた少年が優勝したものの、その後死亡してしまったという。

普通、まさか食塩が毒であるとは思えない。しかし、誤解を招くと困るが、その摂取法や摂取量を間違えれば食塩も毒になりうる。また、水でさえ、短時間で大量に摂取すると生命に関わることがあることも知っておきたい。

食塩も水も通常は健康を維持するために必須であり身体に悪いとは思えない。結局、「米の飯さえ多く食らわば毒」なのである。

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