社員一人の影響力はそんなに大きくない

その証拠に、あなたが辞めても、会社の売上が半分になるわけでもなければ、急に大赤字に転落して経営難に陥ることも特にありません。

安斎響市『定年までこのまま働き続けるのはちょっと…と思ったら読む 40代からの転職と副業』(育鵬社)
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あなたが辞めた影響によって重要顧客が次々に離れていくわけでもないですし、突然株価が急落するわけでもないです。

つまり、会社としては、そんなに大した影響はありません。

たかが「社員の一人」がいるかいないかなんて、その程度の話でしょう。

仮に、あなたの職場が創業から間もないスタートアップ企業で、社員は全部で6名のみ、正社員のエンジニアはあなたともう一人しかいない、などの場合は、「一人の社員の退職」が会社の経営に大きな影響を及ぼす可能性もあります。

ただし、こういった特異なケースを除けば、「自分がいないと職場が回らない」という状況は実際には発生しません。

それは、「そう信じたい」という個人的なエゴと、「転職しない理由」を無意識に探している自分自身の精神的な弱さです。

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