さすがに50代になると条件が厳しくなる
もちろん、年齢による足切りがまったくないわけではありません。
一部の日系老舗企業などだと、「年齢」という数字を異常なほど気にすることもあります。場合によっては、「39歳」と「40歳」という些細な違いでも採用の合否に響いてしまいます。
そんなものは、言ってしまえば「その人の誕生日が何月か」程度の小さな差異に過ぎないはずですが、それでも、古臭い体質の企業だと「この人は40代だから」という見られ方をしてしまうのが厳しいところです。
そして、50代に突入すると、転職の条件がさらに厳しくなるのは間違いありません。
「転職に年齢は関係ない」と言いたいところではありますが、ほとんどの会社は60歳くらいが定年退職ですし、55歳で役職定年がある職場も多いので、50歳を過ぎた社員を積極的に雇いたいというケースは限られます。
言い方を変えれば、転職活動には「年齢」が影響する可能性があるからこそ、まだ40代の今のうちに転職しておいた方が良い、という考え方もできます。
「もう40代だから遅い」ではなく、「まだ40代だから間に合う」と考えた方が現実的でしょう。
「転職回数ゼロ」が不安視される理由
「過去の転職回数がゼロ」
「一度も転職経験がない」
というのも、20代であればプラス要素ですが、40代になると逆に、採用上の不安要素になってしまいます。
勤続年数の長さは、若い時分であれば「定着力」「忍耐力」として、重要視される可能性が高いです。
また、「社内の評価」としては、最近入社したばかりの人よりは、昔から長く勤めている人の方が何かと重宝されがちです。
ただ、これらはあくまで「若いときの話」「社内の話」です。
40代になって、新卒から1社しか経験がない人は、
・「一つの会社の文化に長く染まってしまっている様子だから、その職場以外でも柔軟に働ける人ではないのではないか?」
・「会社のブランドや看板に頼った働き方をずっとしてきている様子だから、今さら別の職場に移って活躍するのは難しいのでは……」
・「これまでの十数年、狭い業界のニッチな仕事しか経験していないから、他の業界に行ったらまるで通用しない可能性がある」
そんな風に、マイナス要素として見られる可能性が高いです。
