「結論から話そう」「イシューを意識してインプットせよ」──。そんな“正しさ”が、かえって思考の幅を狭めているのではないか。ロジカルシンキングの限界と、その先にある思考法について、電通グループ所属の戦略コンサルタントが解説する。
過大評価されているロジカルシンキング
ここ10年ほどで、ビジネスの現場において「ロジカルシンキング」が一種の“正解”として定着してきました。「ファクトと感情を切り分けて整理する」「それを伝える際には結論から話す」といった所作がごく当然のものとして実践されている職場も増えてきたのではないでしょうか。
このロジカルシンキングというものは、言ってみれば「コンサル的な考え方」と言い換えることもできます。情報を集め、MECE(「もれなくだぶりなく」の意)に整理し、それをわかりやすくエクセルやパワーポイントでまとめる。コンサルティングファームにおいては新卒・中途問わず入社の段階で叩き込まれるスキルです。そのノウハウは、ビジネス書などを通じて社会全体に広く流通しつつあります。
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