どんなミスをしても、どんなに迷惑をかけても、「絶対に謝らない人」が周囲にいないだろうか。その人はなぜ謝ることができないのか、その背景と心理を知れば、対処法が見えてくる──。
イラストレーション=村田篤司

「褒めて伸ばす」で怒られた経験がない

取引先から間違いを指摘されても、人のせいにしてごまかす。約束を守らなかったのに、なんだかんだと言い訳をして決して謝らない……。

周囲にこのような人はいないでしょうか。「申し訳ありません」と謝罪の言葉を口にすれば済むところを、かたくなに非を認めない。そういう人が目立つようになったため、インターネット上では「謝ったら死ぬ病」といった言葉まで生まれています。

昔は、たとえ自分に非はなかったとしても、上司や先輩、取引先から指摘されれば「すみません」と言って対応するのが当たり前でした。理不尽ですが、それによって相手を立てて、大きなトラブルに発展することを避けたのです。相手もこちらが頭を下げればそれ以上問い詰めることはせず、矛を収める暗黙のルールが機能していたように思います。